473:スズメバチの巣がなくなりました

今年(2010年)七月のはじめに、突然家でスズメバチの巣が見つかり、ちょうど家のベランダにあるエアコンの室外機の上にありました。スズメバチの巣は大体二つ分の握りこぶしの大きさで、こげ茶色で一元硬貨ぐらいの丸い穴がありました。たくさんのスズメバチはその穴の周辺でうろうろしていました。

都市の中心部にある家に、なぜスズメバチの巣ができたのか本当に理解に苦しみました。頭の中で最初よぎったのは、自分と家族は襲われるかもしれないという不安でしたが、その次に考えたのは、この巣はスズメバチの家だから、壊してはいけないということでした。その時、本当にどうしたらよいか分からなくて、心の中は恐怖と不安でいっぱいでした。

そのうち何日が過ぎて、ちょうど新聞で消防局がスズメバチの巣の駆除に協力した記事を見かました。しかし駆除された後のハチの巣はどのようにされるのか気になって、消防局支局に電話をかけて聞きました。彼らは駆除することはできますが、駆除された後の巣は直接廃棄されることがわかりました。

尊き金剛上師リンチェンドルジェ・リンポチェはわれわれ弟子たちにいつも命を粗末してはいけないと教えになられたし、それに蜂の巣の中で何百匹のスズメバチの命がいるかもしれないと考えると、消防局に駆除頼むのをやめました。

私はすぐ組長の兄弟子にどうしたらいいか聞きに行きました。兄弟子は毎日アキ護法を修行し、スズメバチに自ら去るように、同じ団地の人たちに害しないようにと護法に助けを切に願うことを教えてくれました。私はスズメバチを傷つけたくありません。兄弟子もまた自分が助かった経験を分かち合ってくれました。

それから毎日アキ護法を修行するときに、護法に助けを切に願いました。このように何日も祈り続いたある日、上師リンチェンドルジェ・リンポチェは自分の利益ために祈ると、何もかなわず、心から衆生のために利益を求めなければならないと、日ごろよく我々に教示してくださることを思い出しました。

私は直ちに考え直して、傷つけられるのを恐れてはならないと自分自身に言い聞かせました。心から衆生ために利益を求めて、護法にスズメバチにもっと良い場所に着くように助けてくださいと祈ってました。スズメバチが早く家から出るとか絶対に出てくれなんて不相応な願いをせず、仏菩薩がかれらのために最良な導きをするのを信じました。気持ちを改めた後、私はもうこの事を心配したりハチの巣の様子を見に行ったりすることはやめました。

一ヶ月ぐらいの短い時間が経って、八月初め頃のある早朝、私がベランダ側の窓のカーテンを開けた時、一匹の色のとても濃くてかなり大きいスズメバチが「ぶん~ぶん~ぶん~」と音がして、窓の外で目の前を通り過ぎました。まさかスズメバチが前より増えたのではないかとびっくりしました。

私は窓から頭を突き出して外のスズメバチの巣を見たところ、たいへん驚きました。なんとハチの巣が完全に砕けて落ちたため、すべてのかけらは元の巣を中心に散って、その中はきれいさっぱりなくなり、スズメバチは一匹もいませんでした。

そもそもたとえスズメバチが去ったとしても巣がまだ残っているなら対処に困ると心配してましたが、この日、一番大きいスズメバチが、私がカーテンを開けた時に姿を見せてくれたことによって彼らはすでにうちを去ってもう心配することはないと知らせてくれました。それと同時に仏法の力はこんなに偉大で殊勝で不思議であることをその場で立証したので、心の中はただ感動と感謝でいっぱいでした。

私達が生活の中でトラブルに会ったり、困難や挫折に直面した時に、尊き金剛上師リンチェンドルジェ・リンポチェの教えをそのまま実行し、仏菩薩が最良の導きしてくれると深く信じるなら、日常のすべての障害は自然に消えます。直ちになくならなくても、これらの障害は仏の教えを学ぶには更に悟りを得ることに役立つと思います。

尊き金剛上師リンチェンドルジェ・リンポチェを感謝します!諸仏菩薩を感謝します!

弟子 駱慧臨 2010年12月27日謹白

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2016 年 05 月 01 日 更新