日本京都寶吉祥仏法センター

日本京都寶吉祥仏法センター正門
尊きディグン・カジュ法王チェツァン・リンポチェが自ら認可書を認めた(2008年5月19日):チェツァン法王はリンチェンドルジェ・リンポチェを指名して、チベット仏教ディグン・カジュ教派の日本での仏法事業を代表して、「寶吉祥仏教文化交流センター」を執り行わせた。

写真 1: 仏法センター正門の横額には尊きチェツァン法王が賜った「那哆婆哆」、「寶吉祥禪處」の句が掲げられている

チベット仏教直貢噶舉教派日本京都寶吉祥仏法センターは、チベット仏教直貢噶舉教派が初めて日本で現地の宗教法に基づいて設立した仏法センターであるのみならず、チベット仏教の四大教派が日本で現地の宗教法に基づいて設けた初めてのチベット仏教の仏法センターでもある、台湾の寶吉祥仏法センターの住持上師尊きリンチェンドルジェ・リンポチェが、尊き直貢噶舉第三十七代法王チェツァン・リンポチェの指導の下2008年5月29日に設立され、当日、尊きチェツァン法王は開光大典法会を主催なされた。

仏法が7世紀にチベット地区に伝わって以来、チベット仏教は仏陀の完備された顕密教法を伝承した。直貢噶舉教派はチベット仏教の四大教派であるカジュ派の支派の一つで、口伝及び実修実証を重んじ、非常に厳格で、清浄な法脈が伝承され、一度たりとも途絶えた事が無く、故にその加持の力は特に強い。現在直貢噶舉教派は、第36世法王チョンツアン・リンポチェ及び第37世法王チェツァン・リンポチェの二方により統括指導される。リンチェンドルジェ・リンポチェはまさにチェツァン法王の根本弟子である。数年以来、チェツァン法王は仏法でさらに多くの有情衆生を利益するため、絶え間なく世界各地を駆けめぐり、仏法センターを創立して、殊勝な直貢噶舉教派の教法を広めている。リンチェンドルジェ・リンポチェもチェツァン法王の恩に報いるため、同じく直貢噶舉教派の旗印が全世界各地に翻る事を発願し、しかも行動で直貢噶舉教派の法脈振興の誓いの言葉を実践し、弘法の足跡はアジア、ヨーロッパ、オセアニアに至った。

数年前、リンチェンドルジェ・リンポチェは根本上師チェツァン法王が直貢噶舉教派の教法が日本で広がるなど予言を聞き、日本で仏法センターを設立することを発願し、そして黙々と努力し始めて、準備を進めた。2005年、リンチェンドルジェ・リンポチェが日本に赴き、仏法センターを設立する場所の現場調査をしていた時、遠くインドに居られたチェツァン法王は、リンチェンドルジェ・リンポチェがすでに日本仏法センターの設立計画に着手したことを知り、強く支持なされた。長らく遠くの中国青海で閉関修行を行っておられたリンチェンドルジェ・リンポチェのもう一人の根本上師ユンガ・リンポチェも、リンチェンドルジェ・リンポチェがまだ日本仏法センターの事を報告する前に、すでに自発的に日本の新しい仏法センターが盛んになり、そしてリンチェンドルジェ・リンポチェの教法が伝承されることと授記し、更に リンチェンドルジェ・リンポチェに日本の道場で供奉する仏像を贈った。2005年末、リンチェンドルジェ・リンポチェは自らチェツァン法王を恭しく日本へ迎え、仏法センターの用地を選び決められた。チェツァン法王がリンチェンドルジェ・リンポチェの迎えで京都仏法センターの現場に来られた時、空に鳥群がぐるぐる飛び回り、耳を悦ばす鳴き声をたて、また空に虹が懸かり、気象は非凡であった。2007年10月、リンチェンドルジェ・リンポチェは自ら仏法センターの主体の棟上げ式典を主催された。リンチェンドルジェ・リンポチェが修法して清めた折、晴れた空には祥雲が現れ、その形はまるで祥竜が勢いよく空中に舞い上がる様であった(写真2)。様々な瑞祥の兆候は縁起円満で、日本の仏法センターが教派の伝承及び諸仏菩薩、天竜護法の加持を獲得したことを示した。

写真2:リンチェンドルジェ・リンポチェは自ら仏法センターの主体の棟上げ式典を主催されたおり、晴れた空には祥竜のように祥雲の瑞相が現れた

日本京都寶吉祥仏法センターの創立は、もともと極めて艱難な任務であった。まず、京都で正統的なチベット仏教センターを創立することは、極めて難しい。しかし、リンチェンドルジェ・リンポチェは堅い信念と、チェツァン法王ならびに教派歴代祖師に対する強烈な信心及び衆生に利益する大悲願力によって、一糸たりとも退却する心が無く、大智恵を以って少しずつ様々な困難を円満に解き、民衆の様々な疑惑を晴らし、そして常に仏法に沿って多くの日本現地の信衆を助けた。2007年12月、日本信衆の要請に応じて、京都近郊にある「嵯峨野観光トロッコ列車」中で施身法済度法会を行い《お知らせをクリック》《写真帳をクリック》、日本人にリンチェンドルジェ・リンポチェの慈悲願力及び仏法の偉大を深く体得させて、敬服の末進んで協力をするに至り、長年の努力を経て、ついに日本京都の寶吉祥仏法センターを円満に完成させ、使用し始めた。

2008年5月29日、貴きチェツァン法王は、リンチェンドルジェ・リンポチェのお招きに応じ、日本京都で新築した直貢噶舉寶吉祥仏法センターに赴き、開光大典を執り行った。今回の盛事のために、リンチェンドルジェ・リンポチェは自らインドに赴き、恭しくチェツァン法王を先ず台湾にお迎えし、更に日本の京都に赴いて、開場式及び開光大典法会を主催なされた(写真3、4)。

写真3:尊きチャツァン法王とリンチェンドル・リンポチェはチベット仏教直貢噶舉教派日本京都寶吉祥仏法センターの開場式を主催なされた

写真4:開光大典法会に、リンチェンドルジェ・リンポチェはチャツァン法王にマンダラを差し上げた

開光大典当日、日本現地の貴賓40人、およびインドと台湾からの貴賓、さらに台湾寶吉祥仏法センターの皈依弟子ら合計百余人が盛事に参加した。開光大典に、チャツァン法王は特別にネパールのラチ雪山聖地からお連れした長寿仏像、および一冊の経本をリンチェンドルジェ・リンポチェに贈られた。長寿仏がここに来たことは、直貢噶舉の千年清淨の伝承を象徴し、日本において盛んに成る事を意味する(写真5)。開光儀軌が円満に終了した後、チェツァン法王はリンチェンドルジェ・リンポチェと共に仏法センターの庭で火供の儀式を執り行なわれた(写真6)。火供の儀式が執り行われている間、さまざまな瑞相が見られた。例えば、儀軌が始まる前まで降り続いていた雨が突然止み、一瞬にして強風が火の勢いを煽り立てた。また、空には明らかに龍の形をした雲が現われ、火供の儀式がまもなく終わろうとするころ、雲の切れ目から太陽の光が射しこみ、日光が仏法センターを照らすという縁起のよい現象が現れた。こうした数々の瑞相は、修法の円満な終了を象徴するほか、無数の衆生が仏法の利益を得て、日本の京都寶吉祥仏法センターが大いに栄え、直貢噶舉教派の教法がここにおいて大いに光を放ち発揚することを暗示するものであった。リンチェンドルジェ・リンポチェも開光大典で「直貢噶舉仏法の教えが、日本の友達に真の助けを齎す事を祈る。此処に平和、平安と幸せを齎すのは私の希望であり、またチャツァン法王の希望でもあると信ずる。」と開示された。

写真5:開光大典法会に、チャツァン法王は特別に長寿仏像、および一冊の経本をリンチェンドルジェ・リンポチェに贈られた。

写真6:開光儀軌が円満に終了した後、チェツァン法王はリンチェンドルジェ・リンポチェと共に仏法センターの庭園で火供の儀式を執り行った。

日本寶吉祥仏法センターは京都東山区の小高い丘の上に建てられた。地勢が高いので、下の町並みを見下ろすことが出来、視野は広々として遠くまで見渡せた。環境は閑静で爽やか。毎年京都で祖先の霊を祀る行事「大文字送り火」の日(写真7)、仏法センターからは大文字山の“大”の字篝火が眺められた。仏法センターは昔清朝の外交官の住所であったと言われるが、京都の景観地なので、改築には家屋の高さが大きく制限された。仏法センターに改装された時、土台には十数メートルのコンクリート杭が深く埋め込まれ、其れは岩層まで届いていた。これは基盤を永遠に固めて、仏法センターが永続することを表してい る。主な建物は端正重厚そして典雅優美であり

写真7:「大文字送り火」の“大”の字篝火である。

(写真8)、伝統的な日本建築の穏やかで優雅な様式をもつ。妻壁には直貢噶舉の著しい赤白青色の種 字標識があり、軒先の屋根瓦には一枚ずつ種字標識を浮き彫りにしている(写真9)。玄関上方の横額には、チェツァン法王が賜った「那哆婆哆」、「寶吉祥禪處」の句が掲げられている(写真1)。妻壁と軒先の屋根瓦には寶吉祥仏法センターの宝瓶標識も彫ってある(写真10)。仏法セン ターを囲むのは優雅な日本庭園で、特に裏庭の枯山水は須弥山を象徴している(写真11)。設計者は京都古寺にある古画を見本として今の枯山水を設計した。 仏法センター全体は外部が完璧な和風の様式を現し、周りの環境にうまく溶け込む。仏法センターの内部壇城の展示はチベット仏教の様式である。様々な衆生を 利益するため、様々な外見を呈するが、中身の仏法は永遠に変わらないことを象徴している。

写真8:主な建物は端正重厚そして典雅優美であり、伝統的な日本建築の穏やかで優雅な様式をもつ。 写真9:妻壁と軒先の屋根瓦には直貢噶舉の著しい赤白青色の種字標識を浮き彫りにしている。

写真10::妻壁と軒先の屋根瓦には寶吉祥仏法センターの宝瓶標識を浮き彫りにしている。

写真11:裏庭の枯山水は須弥山を象徴している。

日本京都寶吉祥仏法センターのために、リンチェンドルジェ・リンポチェは発願から計画、建造、使用、弘法に至るまで、普通では考えも及ばない多額のお金、気遣いと心力を注いだ。しかし最も大切なのは、根本上師直貢噶舉のチェツァン法王及び教派歴代伝承上師と大成就者の加持、諸仏菩薩護法の加護、衆生の歓喜と賞賛、縁起の殊勝円満等を得た事で、これは未来リンチェンドルジェ・リンポチェの大慈悲、大願力の下で、このセンターが極めて盛んになり、直貢噶舉教法がここにおいて大いに光を放ち発揚して、無数の衆生に仏法の利益を齎す事を予言したのである。

2009 年 05 月 21 日 更新