144: リンチェンドルジェ・リンポチェがいらっしゃってよかった

心臓手術を行った直ぐあと、総てに絶望的だった私は、縁あって偉大なる修行者リンチェンドルジェ・リンポチェにお目に掛かる事になり、心の底から大いなる歓喜を覚えました。

在学中に父が中風で亡くなった私は、人生とはなんて儚いものなんだろうと思っていました。肉親は一番頼りなく苦痛に感じていた時に、私はなんの役にも立てず、何も分担できなかったのです。又自分はわけの分からない遺伝性心臓病にかかり、自分ではどうも納得が行かないので、医学のホームページをむさぼって明らかにしようとしました。私は医者の説にどうも納得が行かなく、遺伝やらなんのについて、家族全員はこんな遺伝性病気はないので、医者がどう言っても私を説得することができませんでした。医者と長く話しましたが、私を説得できないため、遺伝子の変異と告げてくれました。この答えは私は納得できませんでした。原因不明のままで、友人から紹介を得て偉大なる修行者リンチェンドルジェ・リンポチェにお逢いしてからは、心の底から大歓喜を味わうことができたのです。その経緯をリンチェンドルジェ・リンポチェにお伝え、又人間が死ぬ前の苦痛と力の無さをこの目で見て、自分も良き最期を迎えることができないのではないかと躊躇っていました。しかしながら、リンチェンドルジェ・リンポチェは只私に「佛教を学べ」と簡単明瞭にご開示されただけでした。

ずっと昔から私は確かに目に見えることしか信じない人でした。外界の法を説く人達の中で、言うことを実践することができない人が多いのです。その人達の言葉は、私にとっては説得力は全然ありません。そして、このような考えは、私がリンチェンドルジェ・リンポチェに逢ってからのことでした。初めてお逢いした時、私は皈依してなく、ただ聞くだけで、多少とも供養しなければならないと思ってしたお金は返されました。その時私はちょっと不思議に思いました。説法するのにお金を取らないだと?信じられない気持ちでした。二回目に道場へ行き法会へ参加して、終わりに又リンチェンドルジェ・リンポチェに供養しようと思いました。その供養は、リンチェンドルジェ・リンポチェが御自分は受け取られませんでしたが、私はリンチェンドルジェ・リンポチェは私達皈依していない人に、借りを作りたくないからだと思います。彼は、私に前へ出て来るようにおっしゃり、私の病む心臓をしっかりと加持してくださいました。

本当にその時、感動がこみ上げて来て、涙を飲み込む思いをしました。まるで大海で浮き木にすがることができた感じでした。その後第三回目に逢った時、私は皈依いたしました。皈依して間もなく、私はリンチェンドルジェ・リンポチェについて私達の祖廟チベットの直貢梯寺に帰りました。手術を行って一年内で、医者は病人に飛行機に乗ることは許可しないはずです。それもそんなに海抜の高いところなら尚更です。しかし私は安心して死ぬことができることを願い、みんなの反対を押し切って行くことを決意しました。チベットに着くと、その晩あらゆる高山病が発作を起こし、私は子供のように泣きながら帰ると騒ぎました。他の兄弟子がリンチェンドルジェ・リンポチェに報告しました。そして、私は翌日不思議にも元気いっぱいになりました。他の人は顔色を変えて、嘔吐するものも大勢居ました。私は君達ってだめだね、私の傷口はまだ全癒していないのに何とも無いよとはちょっと言えませんでした。君達は本当にそんなに弱いの?と聞きたいぐらい私は元気になったのです。

当初馬鹿だった私は知らなかったのです。リンチェンドルジェ・リンポチェは早々と私のためにご加持くださったので、私はそんなに元気で居られることを。本当に馬鹿でした。もしリンチェンドルジェ・リンポチェが居なければ私はすぐ山から担いで返らされることだったでしょう。あの時リンチェンドルジェ・リンポチェに従ってチベットへ帰り、本当に偉大な修修行者に従って行ったことで、心の底からリンチェンドルジェ・リンポチェが普段私達への仏教の教えを実行していらっしゃる事を心に銘じました。リンチェンドルジェ・リンポチェは法座でのお言葉を全て実行されたのです。教派、法王への敬虔は勿論のことです。あらゆる大きなこと小さなこと皆仏法から離れることなく、私は仏法をリンチェンドルジェ・リンポチェの身の上に本当に感じ取ることができました:「仏法を学ぶのにこんなに自然でいれるとは。」

そのあと又すぐに、ある不注意でまた熱を出し入院しました。今回医者から心臓内膜炎だと告げられました。これは先天性心臓病の天敵であり、熱が三日間下がらない場合、90%がこの病気だとの事で、私は入院一ヶ月の治療を受けなければならないということでした。それで、毎週の法会には参加出来なくなります。ところが不思議なことに、皈依してから、色々なことが自然に解決して行くようになったのです。今回も、翌日の検査報告では細菌がなくなったので、退院してもいい...とのことでした。その後道場へ帰ってリンチェンドルジェ・リンポチェのご開示を聞くと、これは龍が私達の身の上に汚らわしいものを投げつけたからだとのことでした。また心臓病にかかるのは、自己の殺業が重すぎるからだと教えられました。その場で私は不満不平を言えないことを悟りました。これはみな私が成したことで、因果を受けるのもあたりまえのことだと分かりました。このことがあって、私はリンチェンドルジェ・リンポチェは常に私達の面倒をみてくださり、私達のことを心に掛けていてくださり、私達が口に出さなくても、上師様はすべてお見通しだということが分かりました。今の私はリンチェンドルジェ・リンポチェが居てくださって、助けて下さって本当によかったと思っています。人生で生死のことで迷っている時に、正確な方向をお導きくださり、日常生活の中でも、開示を聞くことが出来、如何に行動すべきかを指導なさってくださり、粗忽により他人と自分を傷つけることを防ぐことができるようになりました。

リンチェンドルジェ・リンポチェ上師に感謝いたします。

第一組 林慧芬
2009 年 1 月 21 日

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2017 年 03 月 24 日 更新