073:リンチェンドルジェ・リンポチェの因果開示で、私は手術の苦しみを免れた
登山が趣味の私は、2006年の晩春、外傷が全くないにもかかわらず、左膝に疼痛を感じるようになりました。膝は腫れて、階段の上り下りにさえひどく難儀し、行動に制約を受けるようになって行きました。
辛さに堪え切れず、病院で診察を受けましたが、超音波による検查時に、医者は「こののう胞は本当にきれいで完璧だ!ぶつかったんですか?」と尋ねました。そして医学生と研修医を呼び患部を見せた後、「このような症例は非常に少ないので、医学教材として写真を撮っても良いですか?あなたののう胞は、実に完璧です!」と言いました。検查の結果、半月盤の破砕と分かり、手術をして砕けた軟骨を取り出し、損傷を受けた軟骨を削り平らにしなければならないとのことで、医師と話し合い、中秋前に手術を受けることになりました。その頃ちょうど一週間の連休があったからです。医者が言うには、「術後3日で歩いて退院できる。たいした手術ではない」とのことでしたので、「退院後に連休の残りの期間を使って家で休養できる」と思いました。
手術の数日前に、リンチェンドルジェ・リンポチェに拝謁する縁を賜り、手術がうまく行くようご助力下さることをお願い申し上げました。するとリンチェンドルジェ・リンポチェは「そなたの殺業は非常に深いにも関わらず、心の中ではなお『私は何の殺業を犯したのだろうか?』とつぶやいている」と、開示なさいました。あたかも私の疑問を見通されたように、続けて「あなたが大勢を率いて海辺で海産物を食する姿が見える。あなたは非常に贅沢で、新鮮なものばかりを選び、活魚や活海老だけを食べている」と仰せになりました。その時は余りに驚き呆然として何を言ったら良いのか分からない有様でした。頭の中は空っぽになり、ただ眼前のこのお方、リンチェンドルジェ・リンポチェは大層なお方だとだけ思っていました。リンチェンドルジェ・リンポチェはさらに、「手術するかどうかは自分で決めるが良い。手術しても治癒は保証できない。衆生への借りは返さねばならぬ。考えた末にやはり手術を決めたなら、手術前にもう一度来られよ。私が加持をしよう。但し、手術が順調に済むよう助力できるだけだ」とおっしゃいました。
宝石店を出た後、「手術すべきだろうか?手術しても治癒しなかったらどうしたら良いのか?衆生への借りはどのようにして返すべきなのか?返すことができたら手術が不要なら、今手術する必要があるのだろうか?」と考えあぐねていました。
手術の前日になっても、答えは出ていませんでした。しかし、規定に従い先に入院手続きをしなければならず、盲目的に予約に従い病院に行き、担当医に会いました。担当医は手術の過程について說明しましたが、私は呆然としてしまいました。担当医の說明と、手術をする主治医の説明とは全く違っていたのです。実はこの手術は、主治医が言うほど簡単ではなかったようでした。私はすぐに、「それなら手術は受けません」と担当医に言いました。
翌日、再度リンチェンドルジェ・リンポチェをお訪ねし、法会に参加させて下さるよう懇願しました。リンチェンドルジェ・リンポチェは直ちにお許し下さり、その後今日まで途切れることなく法会に参加しています。ところが、おかしなことに、歩くことさえままならなかった私が、法会では胡坐をかき何時間も座っていられるのです。今では痛みはすっかり消え、関節液が溜まってできていたのう胞も消えてしまいました。そして、私は登山を再開することができたのです。
これらはすべて尊貴なる金剛上師リンチェンドルジェ・リンポチェの加持とご助力の賜物です。上師に深謝申し上げます。
林珮琪
2009 年 02 月 03 日 更新