お知らせ

尊きリンチェンドルジェ・リンポチェは2013年5月25日、京都寶吉祥仏法センターで、殊勝な「不動明王火供法会」を主法なさいました。参会者は日本、インド、台湾の信衆25人と、日本と台湾の弟子183人計208人で、法会は殊勝かつ円満に終了しました。

2008年5月29日京都寶吉祥仏法センターの開光記念法会で、尊勝なる直貢チェツァン法王はリンチェンドルジェ・リンポチェを率い、火供を修持なさいました。それ以来リンチェンドルジェ・リンポチェは每年、日本道場で「火供」を修持なさっておいでです。これにより直貢チェツァン法王の教法を引き継ぎ、諸仏菩薩に対して謹んでご供養申し上げるだけでなく、六道衆生と広大無辺に存在する有情衆に利益することができ、一切の衆生は無辺にして勝妙なる法益を得ることができるのです。今回の法会では、京都寶吉祥仏法センターの開光五周年を記念すると共に、日本のために、日本国と国民の福報が増えるようお祈りになられました。

尊きリンチェンドルジェ・リンポチェはこの度の法会で、不動明王本尊儀軌と殊勝な火供を修持なさり、参会者に貴重な佛法の開示をくだされました。リンチェンドルジェ・リンポチェは「仏法は『金剛部、佛部、事業部、護法部』の四部に分かれる。不動明王は金剛部の本尊である。金剛とは、密教中では『行者が成仏し、衆生に利益しようとする心は外界に動かされない』という意味であるが、密法内部の解釈では『金剛部密法行者の心は、内在の「意」がいかに変動しようとも、成仏し、衆生に利益しようとする心には何ら影響が及ばず、金剛のように堅固で、壊すことはできない』という。よって、金剛部密法行者の身、口、意は、因果に背かず、衆生の利益に損害する事を行わない。

『大日如来経』中には不動明王についての記載がある。大日如来は密法の祖師であられる。不動明王は早くに成仏したが、衆生に利益するため、衆生に利益することを発願したばかりの相に権化する。不動明王は明王中の最上位者で、しかも不動明王の真言は真言の王である。不動明王の不動とは『心が世間一切の影響を受けず動かない』という意味で、全く煩悩を起こすことがなく、或いは何かの煩悩で動くこともない。仏は『人は八万四千種の煩悩を抱えている』と言われた。修行しない人はみな、煩惱に従い日々を過ごしているため、飽くなき欲を抱き、煩惱をどんどん増やしている。

不動明王が見せておられるのは忿怒相で、衆生の煩悩の心を降伏するものであり、また衆生に佛法を受け入れさせるものである。不動明王は右手に剣を持っておられる。つまり、仏の智慧は剣のように銳利で、一切の衆生の輪迴の煩悩を断ち切ることができるのである。左手は降伏印を結び、手には金銀で編んだ縄を持っておられる。降伏印は不動明王の心に対応し、不動明王は心と能力で縄に加持する。縄には二つのカギがついており、一つは智慧を表し、もう一つは佛法事業を表わす。それが示すのは『仏は智慧、仏法、慈悲で、衆生を助け、衆生の煩惱を断ち切る』ということである」と開示なさいました。リンチェンドルジェ・リンポチェはさらに、「火供に使用する乳木と壇城の形、サイズはどれも経典の記載に従っている。今回修める大壇火供はリンポチェレベルの行者でなければ修めることはできない。

仏経では火供を梵語で護摩という。『大日如来経』では密法の火供には『息、懐、増、誅』の四種の修行法があるという。『息』とは一切の災難を鎮めることで、『懐』とは敵に恨みを抱かせないよう懐柔することだ。『増』は財富、権勢、健康を増やすことができ、『誅』とは殺で、佛法を毀壞する衆生を誅滅することである」と開示くださいました。

リンチェンドルジェ・リンポチェは「現在の日本と台湾では仏法に対して誤解があるようで、仏法を神のように参拝している。もし仏法が『自己の欠点を改めるためのものである』と真に理解していれば、未来に対して恐れも不安もなくなるであろう。リンチェンドルジェ・リンポチェは仏の教えに従い修行しているため、自分の未来に対して何の恐怖も不安もない。リンチェンドルジェ・リンポチェの仏を学ぶ歩みについては、寶吉祥仏法センターのホームページと著作『快楽と痛苦』中に記載している」と特に開示なさいました。

尊きリンチェンドルジェ・リンポチェは不動明王の修持を始められ、壇城までお越しになり、みなをお助けくださるよう、ご本尊にお祈りになられました。リンチェンドルジェ・リンポチェの威力と威厳に満ちた持咒のお声は、会場と虚空に満ちあふれました。その摂受力は極めて強大で、参会者はだれもが、端座し精神を集中し聞き入っていました。持咒のお声に従い、リンチェンドルジェ・リンポチェは尊身を細かく振るわせ、眉根を寄せ、威猛無比なる金剛忿怒相を現されたため、会場は遍く震え上がり、参会者は不動明王本尊の加持力を深く感じることができました。

不動明王儀軌の修持が円満に終了後、リンチェンドルジェ・リンポチェは仏法センターの庭で火供を修められました。リンチェンドルジェ・リンポチェの修法に従い、壇城の火は勢いを増し、不可思議な瑞相がさまざまに現われました。これは、諸仏菩薩及び天龍護法が揃って来臨し、尊きリンチェンドルジェ・リンポチェが大慈悲大能力で、この五濁悪世で六道衆生を勇猛自在に護佑なさろうとしていることを讃えておられるのです。

先ず、火供壇城中の火焔は諸仏菩薩が騎乗座騎し降臨なさったような形を現しました。

火供壇城中は諸仏菩薩が騎乗座騎し降臨なさったような形を現した。衆生を済度なさるリンチェンドルジェ・リンポチェの無比なる功徳を讃えているかのようである。

続いて、火焔は龍の首のような形を徐々に現しました。火焔が高く持ち上がると、龍の形はよりはっきりし、口横で、破裂しそうなほど急速に広がる湾曲したヒゲ、アゴの下の明珠も、ことごとく生き生きと立体的で、目や角もリアルで、実に不可思議な様子でした。

火中には龍の首の形の火焔が現われ、首を高くもたげた。龍はヒゲ、明珠、目、角まではっきりと見て取れ、実にリアルである。

壇城の火焔は絶えず変化し、龍形の火焔が飛び散った後からは、鷹のようなくちばしを持つ大鵬金翅鳥が生まれ出ました。大鵬金翅鳥はその巨大な黄金色のくちばしを開き、両目を鋭く煌々と輝かせ、身体の後ろには二枚の翼を持ち、呼べば飛び出してきそうなほどリアルでした。

龍形の火焔が飛び散った後からは、大鵬金翅鳥が生まれ出た。巨大な鷹形の黄金色のくちばしを開き、両目は鋭く煌々と輝き、身体の後ろには二枚の翼を持ち、呼べば飛び出してきそうなほどリアルである。

壇城の火焔は一瞬にして、目をむき猛々しく吼える黄金色の獅子に化身し、続いて鹿の形に変化しました。あたかも尊き リンチェンドルジェ・リンポチェが慈悲と智慧で佛法を広め、仏陀の鹿野苑での初転法輪である正統なる仏法を伝承し、衆生を済度し、仏から授かった安寧と功徳を分け与えようとなされるのを讃えているかのようでした。

火焔は一瞬にして目をむき猛々しく吼える黄金色の獅子に化身し、続いて鹿の形に変化した。尊きリンチェンドルジェ・リンポチェが慈悲と智慧で勇猛に衆生を済度なさるのを讃えているかのようだった。

火供壇城の火焔は、世間の火神と出世間の本尊が龍天護法に化身され、無辺無際の衆生を加持し利益なさったことを示すさまざまな瑞相を示し、参会者は尊きリンチェンドルジェ・リンポチェの修法の大威徳力を目の当たりにしました。衆生に利益し、諸佛仏菩薩と相応しようとするリンチェンドルジェ・リンポチェの大慈悲心を、龍天護法が訪れて讃え、護持してくださったのです。

火供儀軌の際、尊きリンチェンドルジェ・リンポチェは参会者すべてがリンチェンドルジェ・リンポチェが修法し加持なさった供品を受取り、自ら火中に投げ入れる機会をお与えくださいました。尊きリンチェンドルジェ・リンポチェは殊勝な善縁を結ぶ機会を絶えずお作りくださり、参会者は何度も自ら諸仏菩薩に供養申し上げ、広大無辺の衆生に利益する機会を得ることができました。リンチェンドルジェ・リンポチェの加持護佑とご指導のおかげで、参会者は仏を学ぶ資糧と福報をこんなにも早く積むことができる貴重な因縁を得ることができるたです。リンチェンドルジェ・リンポチェの修法は3時間にも及びました。修法時には絶えず持咒し、さまざまな供品に加持し、また供品を素早く参会者に分け与え続けなければなりません。ご自分の右肩関節に軟骨組織がないということなど全く顧ず、修法が円満に終了するまで、この動作を千回以上も続けて行われました。 「金剛乗の上師が行うあらゆる事はすべて衆生に利益するため、そこには自己などない」との開示を身をもって示されたのです。

法会当日は陽射しが強く快晴無風で、雨の気配もありませんでしたが、尊きリンチェンドルジェ・リンポチェが法座に上られると、突然強風が吹き始めました。そして、不動明王観修法を終えた後、リンチェンドルジェ・リンポチェが仏法センター庭の法座に上られ火供を始められると、あっという間に雲が湧き太陽を遮り、一瞬にして涼しくなりました。この時、空には龍形の雲がたくさん湧き出し変化を続け、実に不思議な天候の急変が起きました。尊きリンチェンドルジェ・リンポチェが修法なさっておられる時には、大きな鳥が二羽、火供壇城の上方で天空を旋回し、さらに鳥の群れが京都寶吉祥仏法センター周辺でさえずりました。これら極めて殊勝な種々の瑞相は、諸仏菩薩と天龍護法が共に護持にお越しになり、尊きリンチェンドルジェ・リンポチェの慈悲深い修法と無数の衆生への利益を讃えていることを示しているのです!

火供を円満に終えられた後リンチェンドルジェ・リンポチェは再び法座に戻り、みなを率いて護法と迴向を修められ、マンダを献上儀軌を行われました。リンチェンドルジェ・リンポチェは「今日の修法は殊勝な意義を持ち、円満な長寿が得られ、善事を阻む力を消すこともできる。但し、今後殺生や悪を行ってはならない」と開示なさいました。また、リンチェンドルジェ・リンポチェは「今日火供を行っている時、風が吹いて来たが、それは衆生が訪れたのだ。目に見えないたくさんの衆生が助けを得られたのだ」と開示くださいました。

法会が円満となり、参会者は声を揃えて尊きリンチェンドルジェ・リンポチェの殊勝な修法に感謝し、起立してリンチェンドルジェ・リンポチェが法座を下りられるのを恭しく見送りました。尊きリンチェンドルジェ・リンポチェはこの度、京都寶吉祥仏法センターで殊勝で貴重な「不動明王火供法会」を主法なさり、日本のために、日本国と国民の福報が増し、慈悲と智慧の法語甘露が広く衆生を助けるよう祈られました。衆生を苦しみから解き放つため、ご苦心して修法してくださるおかげで、無数の有情は法益を得ることができるたです。

密法の殊勝さは想像を遥かに超えるもので、大慈大悲のリンチェンドルジェ・リンポチェが、その修行功徳と大能力で衆生に利益なさるおかげで、一切の有情はみな広大無辺の功徳と法益を得ることができるのです。諸仏菩薩讚は大成就者が衆生に利益する菩提願力と円満功徳を讃え、天地さえも動かします。参会者たちは無比なる恭敬心と感謝の念を抱かずにはいられませんでした。

2013 年 07 月 04 日 更新