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苗栗寶吉祥仏寺の予定地で尊き金剛上師リンチェンドルジェ・リンポチェは誅法火供を修持なさり円満となった

尊き金剛上師リンチェンドルジェ・リンポチェは寶吉祥仏寺の建設が順調に進むよう、2月29日より寶吉祥仏寺の建設予定地で陸続と息法、懐法、増法火供の修持を始められ、4月11日には再度仏寺予定地へ向かわれ、不動明王を本尊とした誅法火供を修持なさった。僅か六週間の間に息、懐、増、誅の四つの火供を次々に円満となさり、無辺の有情に利益くださった。

午前9時30分、リンポチェは仏寺の予定地に到着なさった。宝傘、甲鈴、薰香、鈸、法螺、鼓など妙なる音色の迎請の下、リンポチェは法座に上られ、『鄂法金剛 火供十万旭日事業儀軌』の修持を始められた。

先ずリンポチェは、誅法火供の殊勝な功徳について参会者に開示くださった:

何が火供だろうか?火供は金剛乗の非常に殊勝な法門だ。供品を燃やす方式で本尊を供養申し上げる。上は諸仏を供養し、下は六道に施す。迅速に業障を消し去り、福慧資糧を円満とでき、世間法と出世間法の二種の成就を得ることができる。供養の対象は四類あり、第一は諸仏菩薩本尊を供養申し上げ、護法と能力が高い天神に対して供養申し上げる。我々は一切の有情衆生を供養し、諸鬼魂及び餓鬼道を供養し、同時にあれら悪業により借りがある冤親債主を特別に供養する。

火供は息、増、懐、誅に分けられる。今日修める誅法は、悪行、悪業、障礙等を克服することができる。要するに、増寿、除病、改運、開智、種福、子宝、化解作悪、商売繁盛、家庭円満、国家平安の益があり、功徳は無量無辺だと言える。

火供にはどんな功徳があるのか?火供により出世間の利益を得ることができる。誅法の火供は、我執を断て、四魔を降伏でき、忿怒尊空性の智慧により二障四魔を打ち破り殺してしまうことができ、即世成仏が可能で、北方不空成就仏とすべての諸本尊の報身仏成就果位を得ることができる。

どんな時火供を修める必要があるのか?今日は特別に仏寺建設のために、息増懐誅四個火供を修める。今日は最後の誅法の火供だ。火供には、借地法を含む。我々はこの場所を借りて仏寺を建立するので、火供を修めることで、工事が順調に成就する。国家が戦争し、地震台風、火災水害、貧困があるなら、火供を修めることで、三災八難は絕対に減り終息する。個人では消災祈福、安楽を得て、病を除くために、火供を修めるのは最も善妙だ。修行者が修行中に一切の障礙に遭遇し克服できない時にも、上師に火供を修め障礙を取り除いてもらうことができる。

火供の最大の特色はなんだろうか?火供は一切の世間、出世間の善願を実現するのに、最も迅速な方法だ。火供時には供品を火中に投げ入れる。本尊は火中に安住されており、火は一種の動の性質を示している。そのため息法、増法、懐法、誅法の修法を修持すれば効果と利益はすぐに顕現する。煙供を利用するなら、本尊護法を祈請し、威猛誅法事業を行うのは比較的難しい。だが火供を用い智慧本尊の降臨をお迎えし誅法を修め、邪霊鬼祟等障礙を取り除くなら、すぐに効果を目にすることができる。主法者はその場で、邪霊鬼祟等の神識を火焔中に投入し、その屍体を甘露に変え供養するのを観想する。そのため火供の効果と利益は最も迅速なのだ。

火供主法者の条件とは:なんらかの本尊の成就を得て、顕教密教を円融に修持し、しかも伝承を具備し、儀軌に精通し、大菩提心を備え、清浄な三乗、即ち別解脫戒、菩薩戒、密乗戒を備えている。一般の仏教儀式とは異なり、火供においては主法者に対する要求は比較的高い。火供時には禅定の力、服務の機能、修法の方法、咒語の加持力、仏法の威徳力が必要で、火炉を本尊の壇城に変える。もしこの六種の現象をすべて和合相聚できるなら、初めて真の火供と言うことができる。つまり、修法人は以上六つの条件の内の一つが欠けても、火供を修めることはできない。火供に参加する人において最も重要なのは心持ちだ。今日誅法を修める時、一切の衆生の貪嗔痴等の我執根源を、根から抜いてしまえるよう願うのだ。

続いて、リンポチェは修法を開始された。リンポチェが侍者の助けを受けながら骨飾が一面に施された法衣と法帽を着用されると、林から清々しい鳥の鳴き声が響いた。その声はいつまでも続き、火供はこの瑞相の下、幕を開けた。リンポチェは自ら火供壇城の四周に時計回りに吉祥草を置かれ、続いて係りの者に点火を指示された。燃え盛る焔はさまざまな形を現し、濃密な白煙が天高く昇り、炎はヤク、ネコ、イヌ、大きな鳥などの動物の形を現した。法会の後、尊勝なる直貢チェ・ツァン法王は炎の形について「ここにはたくさんの獣の形象があり、誅法にはたくさんの獣の眷属がいる」と開示くださった。

法会開始後しばらくして、仏寺を護持する信衆と弟子が次々に到着した。2019年1月26日より、毎週土曜日リンポチェはご自身の出資で観光バスを貸し切り、仏寺を護持する信衆と弟子が仏寺予定地を見学できるようにされ、説明を通じて、寄付の用途と建設の進み具合を理解できるようにされている。この日リンポチェはさらに慈悲深くも、訪問者に法会を見学させてくださり、みなこの貴重な機会を大切に捉え、合掌して恭敬に観礼申し上げた。

火の勢いが増すと、太陽は雲の中に隠れ、いくらか暗かった辺りが突然明るくなった!リンポチェが修法なさる声は虚空に満ち満ちた。リンポチェは空性の慈悲で修法に心を集中させ、来賓及び弟子にリンポチェの手中から供品を受け取り、衆生に代わり火供壇城中に投げ入れ、諸仏菩薩に供養し、六道衆生に施す機会をくださった。その間には大地の震動が感じられた!空を見上げると、鳥たちが翼を広げ壇城の上空を舞っており、空行母が降臨しお守りくださっているかのようだった。

火供の最中、火は猛々しく燃え盛り、風に煽られ勢いよく燃え上がり、木々と供物が燃え爆ぜる音が、静謐な山谷に格別に清らかに響きわたった。千変万化の姿を見せる炎は世間の火神と出世間の本尊の種々の化現のようで、殊勝で至極であった。本尊がすべての供養を喜んでお受けくださった後、無辺無際の衆生に加持利益くださっているようだった。

リンポチェは禅定中で二時間半修法くださり、火供法会は円満となった。リンポチェは慈悲深くも、見学に訪れた仏寺護持の信衆と弟子に火供の意義、功徳、参加者が持つべき心持ちについて説明するよう法会の最中に出家弟子に指示くださっただけでなく、壇城に供えられた二籠の果物に甘露水で加持をくださった後みなに賜与された。みな声を揃えて感謝申し上げた。

法会の終了後、リンポチェは法座を下りテントの中で来賓を接見された。来賓が今回の疫病について触れた時、リンポチェは、疫病は動物の霊と関係があると開示くださり、ここ数十年で殺された動物の霊がひとかたまりになり、菜食でない人がいる限り疫病が収まることはない、として、菜食を勧められた。来賓は、菜食レストランで昼食を共にくださるようリンポチェをお誘い申し上げたが、リンポチェは丁重にお断りになった。それは、苦難を抱えたたくさんの衆生が道場でリンポチェの救いを求めているためだ。リンポチェは普段は毎週土曜日は台北の道場で信衆にお会いくださる。疫病が蔓延している今、正に衆生が最も苦しみ、仏法を最も必要としている時だ。そのため必ず台北へ急いで戻り、いくらかの導きを与えて、みなの心を安らげなければならない。しかも日曜日の法会を中断することもできない。疫病が流行する、この困難な時に身命を賭して力を尽くし衆生に利益しようとする大修行者の大悲心は、天地を揺り動かすのだ。

天気予報によれば、この日の苗栗は雨天となるはずだったが、法会も終わりに近づいた頃、太陽が雲の隙間から顔を出し、光芒が遠くへと射した。その時太陽は火球のように空の彼方を貫き、虚空へと駆け抜けた。法会の円満を待ち、空には小雨が散ってきたが、それは身体を濡らすことはなかった。あたかも甘露が万物を広く覆い潤し、一切の衆生が無辺の法益を受けたかのようだった。この清浄な土地で、火供を円満に修持くださり、この末法時代において、衆生の学仏の障礙を取り除き、善妙因縁を植え付けてくださったことを、リンポチェに感謝申し上げたい。

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2020 年 05 月 10 日 更新