尊き金剛上師リンチェンドルジェ・リンポチェが苗栗寶吉祥仏寺敷地において修持なされた増法火供は円満となった
尊き金剛上師リンチェンドルジェ・リンポチェは寶吉祥仏寺の順調な建設のため、2月29日の仏寺定礎息法火供修持、3月11日の懐法火供修持に続き、3月21日に再度仏寺予定地へ赴かれ本尊を不動明王とした増法火供を修持された。
当日空は晴れ渡り日差しは穏やかで、蝶が舞い鳥達はさえずりを響かせた。午前9時頃、リンポチェは仏寺敷地に到着され、寶傘、甲鈴、薰香、鈸、法螺、鼓などの妙なる音色の迎請の下、法座に上られ、『鄂法金剛 火供十万旭日事業儀軌』の修持を始められた。
初めに、リンポチェは出家衆に指示し来賓に「リンポチェが今日修めるのは増法火供で、本尊は不動明王であり、参加者の権勢、財と富、健康、福報、及び修行者の功徳を増やすことができるが、参加者は以後菜食しなければならない」と説明させた。
続いてリンポチェは骨飾に覆われた法衣と法帽を身に着け、火供壇城の四周に吉祥草を時計回りに自ら置いていかれた。この骨飾法衣と法帽は増法と誅法を修める際に用いるもので、直貢噶舉派全体では二着しかない。尊勝なる直貢チェ・ツァン法王がネパールで注文され、一着は法王専用とし、もう一着はリンポチェが法王から賜った。法衣法帽は重さ数キロにもなるが、華麗で荘厳である。
吉祥草を置かれた後、リンポチェはスタッフに点火を指示され、殊勝なる火供が始まった。勢いよく燃え上がる火に向かい、リンポチェは空性の慈悲心で修法に集中され、またリンポチェの手中から供品を受取り、衆生に代わって火供壇城中に投下し、諸仏菩薩を直接供養申し上げる機会を来賓と弟子に賜与くださった。
火供の火勢は旺盛で、静かな山谷にあって、木々と供物が燃えて弾ける音が格別にはっきりと響き渡った。燃え盛る炎は千変万化で激しく、世間の火神と出世間の本尊が違った火形に権化されたかのように殊勝至極であり、本尊がすべての供養をお受けくださった後、無辺無際の衆生に加持利益くださっているかのようだった。リンポチェの大慈悲と大威徳力が天地に感動を与え、一切のの有情を摂受したのだ!
修法中、周囲は平穏で静かだったが、壇城上空に二羽の鷹が現れ、翼を悠々と広げ滑空し、高らかに響き渡る声で鳴いた。修法が一段落した頃にも、また一羽の鷹が現れ、火供壇城の上空で何度も旋回した。鷹の出現は空行母の護佑のようで、リンポチェの清浄で慈悲なる願力が宇宙へと遍く伝わり、諸仏菩薩と深く相応しているかのようだった!リンポチェが修法なさる声だけが山谷にこだまし、心地よい風が吹き渡り、辺りは爽やかに涼しくなった。法界の衆生がリンポチェの修法の利益を受け取ったのだ!
リンポチェは苦労を厭わず法座上で三時間修法くださり、一切の心力を用いて、仏寺のすべての吉祥事を予め行われた。
修法が終わりに近づいた頃、仏寺敷地の見学に訪れた100名余りの大徳と弟子が次々に到着した。2019年1月10日、寶吉祥仏寺が苗栗縣政府興辦事業認可を受け建設に着工後、リンポチェは毎週土曜日、単独で出資し観光バスを借り上げ、仏寺護持の信衆と弟子が仏寺を見学し、説明を聞けるようにしてくださっている。これにより護持者は寄付金の用途や状況を理解し、仏寺建設の進度を知ることができる。これは衆生に対する大修行者の責任の心意だ!
今回、リンポチェは見学者が近距離で火供を参観し、上師に礼敬する機会を特別に賜予くださったので、見学者は非常に喜び感謝申し上げた。
修法の終了後、リンポチェは法座を下り、来賓達に親しげに声をかけられ、仏寺敷地を後にされるため電動車に乗り込まれた。
リンポチェは親しげに見学者に手を振られた
仏寺見学は山の反対側で合掌しリンポチェを恭送申し上げ、リンポチェに応え喜んで手を振る者もいた。
リンポチェは衆生に利益するため、早朝から苗栗仏寺敷地に赴かれ正午まで修法された。仏寺見学者の心中には感激と讚歎が満ち溢れ、全員が起立して合掌しリンポチェを恭送申し上げた。この時思ってもみなかったことに、リンポチェが親しげに見学者に手を振られたので、見学者は欣喜雀躍し「リンポチェありがとうございます。リンポチェお疲れさまでした!」と大声で一斉に呼びかけた。
最後に見学者はリンポチェの慈悲なる許しを得て、火供壇城を巡りながら見学する機会を頂戴し、このような殊勝なる因縁を賜ったことをリンポチェに感謝申し上げた!
リンポチェは無比なる慈悲と智慧で、後世のために寶吉祥仏寺を計画なさった。見学者の歓喜の表情から、リンポチェが衆生のために慧命をつなぎ、法脈を伝えようとなさる根が、この土地に既に芽吹き始めているのが見て取れた。すくすく育って行くことが期待される!
2020 年 03 月 27 日 更新